こんなこと、ありませんか?
- 雨の日や気圧の変化で頭が痛い
- 夕方に頭が重くなる、肩こりもひどい
- 生理前後に必ず頭痛が起こる
- 頭痛時は光や音がつらい、吐き気もある
- 市販薬を月10日以上飲んでいる
- お酒を飲むと頭が痛くなる
- 目の奥がえぐられるように痛い
上記項目に当てはまる方は、ご自身の頭痛のタイプを知ることが適切な治療への第一歩です。
その前にご確認していただきたいことがあります。
こんな頭痛はお早めに相談を
頭痛の多くはご心配のいらないものですが、なかにはお早めの受診が望ましいものもあります。こんな頭痛は、いつもの発作と決めつけずにご相談ください。
- 頭痛の性質や頻度が、最近明らかに変わってきた
- 50歳を過ぎてから、初めて頭痛が起こるようになった
- 発熱があり、首を前に曲げて下を向くのがつらい(あごを胸につけられない)
次の場合は、救急要請(119番)をご検討ください
- 突然、これまで経験したことのない激しい痛みが起こった
- 手足の力が入らない、ろれつが回らない、意識がぼんやりする
これらに当てはまらない場合は、くり返し起こる「いつもの頭痛」であることがほとんどです。それぞれの頭痛について、わかりやすく解説していますので、以下をご参照ください。
頭痛の分類
症状をもとに頭痛を分類すると以下のようになります。
でも、「複数当てはまった」という方も多いのではないでしょうか?
「雨の日に頭が痛くなるけれど、夕方の肩こりからくる頭痛もある」
「 いつもはズキズキするけれど、ときどき締め付けられる感じもある」
実は、こうした「どのタイプか一つに決められない」という感覚は珍しいことではありません。とくに片頭痛と緊張型頭痛は、日本人で最も多い2大頭痛ですが、症状が重なりやすく、ご自身で見分けるのが難しい組み合わせです。
正確な診断には専門的な視点が必要です
片頭痛?それとも緊張型頭痛?
「ズキズキするから片頭痛」「肩こりがあるから緊張型頭痛」
インターネットで調べると、こうしたシンプルな見分け方がたくさん紹介されています。しかし実際には、この2つの頭痛は症状が重なることが多く、自分の判断だけでは正しいタイプにたどり着けないことも多いです。ですのでなんとなく市販薬で対処してしまっている方が非常に多くいらっしゃいます。
まずは基本的な違いを整理しておきましょう。
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片頭痛 |
緊張型頭痛 |
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痛む場所
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片側が多い(両側のことも)
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両側・後頭部・全体
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痛み方
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ズキンズキン(拍動性)
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締め付け・重い感じ
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体を動かすことでの変化
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悪化
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変わらない
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吐き気
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あり
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ないことが多い
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光や音
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増悪する
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影響しない
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持続時間
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4〜72時間
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30分〜7日間
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ただし、これはあくまで「典型例」です。実際の症状は、ここまできれいに分かれないことの方がむしろ多いのです。
日常生活でよくみられる頭痛の症状
「雨の日にも頭痛があるし、夕方の肩こり頭痛もある」
気圧の変化で起こる頭痛と、デスクワークによる頭痛、両方を経験している方は珍しくありません。実は片頭痛と緊張型頭痛を併せ持っている方は多くいらっしゃいます。
「いつもは肩こりからくる頭痛だけど、ときどき寝込むほど痛くなる」
緊張型頭痛をベースに持ちながら、月に数回片頭痛発作が起こるパターンです。「いつもの頭痛」と「ひどい頭痛」を区別せずに同じ市販薬で対処している方がよくいらっしゃいます。
「肩がガチガチに凝っているから緊張型頭痛だと思っていた」
意外なことに、片頭痛の前段階や発作中に首・肩のこりを感じる方は約75%もいます。「肩こり=緊張型頭痛」とは限りません。
「光がまぶしいわけではないけれど、なんとなく音がうるさく感じる」
片頭痛の症状が軽度に出ているケースです。ご本人は「片頭痛ほどひどくない」と感じているため、片頭痛だと気づかれていないことがよくあります。
なぜ、頭痛のタイプは自分で見分けにくいのか
実は、頭痛のタイプは症状だけで見分けるのがとても難しいことがわかっています。
理由は4つあります。
1.専門家でも症状だけでは判断に迷うことがあります
痛みの強さ、吐き気の有無、光や音のまぶしさ・うるささ。こうした症状は、片頭痛と 緊張型頭痛を見分ける手がかりになります。ただ実際には、症状が重なったり、はっきりしないことも多く、それだけでは区別がつきにくいことがあります。
これは私たち医師の間でも共有されている認識です。
2.「どちらとも言い切れない」中間のタイプがあります
頭痛は、片頭痛と緊張型頭痛のちょうど中間のような現れ方をすることがあります。さらに、頭痛を繰り返すうちに痛みを感じる神経が敏感になり、症状が少しずつ変化していくこともあります。「今日の頭痛はどっちだろう?」と迷うのは、むしろ自然なことなのです。
3.実は「両方持っている」方がとても多いのです
片頭痛のある方の多くは、緊張型頭痛も合わせ持っていると報告されています。ご自身で「今回はどちらか」を見分けるのが難しいのは両方の頭痛をお持ちである可能性があります。
4.自己判断だと、お薬選びを誤ることがあります
片頭痛と緊張型頭痛では、効くお薬が大きく異なります。片頭痛には専用の治療薬があり、市販の一般的な鎮痛薬とは効き方が違います。タイプを正しく見極めることが、適切な治療への第一歩です。
当院の頭痛診療 〜タイプを正確に見極めるために〜
当院では、以下のプロセスでお一人おひとりの頭痛のタイプを丁寧に見極めていきます。
- 詳細な問診:痛みの場所・性質だけでなく、誘因、生活への影響、ご家族の頭痛歴、これまでに試した薬の効果まで詳しくお伺いします。
- 神経学的診察:神経系に異常がないかを確認します。
- 必要に応じてMRI検査:二次性頭痛(脳の病気が原因の頭痛)を除外します。
- 治療への反応を確認:薬の効き方を丁寧に追跡することで、より正確なタイプ診断につながります。
また、必要な時には頭痛ダイアリーを使用します。 1〜2週間記録していただくと、頭痛のパターンが明確に見えてきます。
頭痛でお困りのときは、お気軽に一度ご相談ください。
病気の早期発見・予防に定期的なMRI検査をおすすめします。
頭痛、めまいなど症状のある方は、保険適用でのMRI検査が可能です。